自宅でクラゲ飼育…小さなミズクラゲ
今日のクラゲ:小さなミズクラゲ
ワイングラスの中にふわりと漂うミズクラゲ。
そばには、ゆらゆら揺らぐ蝋燭(ろうそく)の炎。
これは究極の癒し時間!。
自宅で飼育していると、自分の好きなライティングや雑貨を自由に並べて、クラゲの穏やかな生命の営みを感じることができます。
今日のクラゲニュース:クラゲのふしぎな生態
昨日はアトランティック・シーネットルの飼育・繁殖の方法を公開している、海遊館のpdf記事(海の中の彗星…アトランティック・シーネットル)を紹介しました。
この内容を読んでいると、その生態の不思議さがぎっしり詰まっています。その中から今回は一つピックアップしてご紹介します。
それは、クラゲがポリプから大人になるキッカケのお話です。
クラゲは春に湧いてくる?
クラゲには季節があります。種類によって現れる季節が違うのですが、多くのクラゲは種類ごとに決まった季節に次第に大きくなっていきます。
なぜクラゲに季節があるのか…を知るためのヒントが昨日の海遊館の記事に書かれています。
それはここ。
このポリプを親ポリプと同様の方法で約22°Cで飼育したが、十分な大きさに成長してもエフィラを放出しなかった
とあります。22℃でずっと飼育を続けているだけでは、大人になるクラゲになることができないんですね。
で、何をしたかというと、これ。
水温を22°Cから14°Cに変更したところ、約4ヵ月後の2006年10月にエフィラを放出し始めた。
水温を下げることでエフィラを放出し始めたのです。これは14℃で維持したことがきっかけになっているようです。
また後半には、重要なことが書かれています。
ポリプを20°Cに7週間以上置いてから26°Cに上げるとストロビレーションが誘発される
これはある論文からの引用ですが、このクラゲはポリプを20°Cに7週間以上置いてから26°Cに上げるとストロビレーションが始まって、その後エフィラを出し始めるそうです。海の中では一年を通してゆっくり水温が変化しています。このクラゲの棲む地域では、こうして水温が上がっていく季節に親のクラゲになるためのエフィラが発生し、その後数か月して大人に成長したクラゲが見られることになります。
アメリカの西海岸での年間の海水温の変化を調べ見ると、概ね9月ごろに20℃~25℃あたりの変化をしている地域があるので、その海域ではこの温度の変化のある季節の数か月後に、育ったクラゲがたくさん見られるようになるのではないかな…と思います。
ほんわかクラゲの楽しみ方
「ほんわかクラゲの楽しみ方・ゆらゆら、ふらふわ。眺めて、癒される。」
クラゲの柔らかで優しい魅力と不思議な生態をわかりやすく伝える、
クラゲ初心者にもお勧めの一冊です。
・平山ヒロフミ著
・アクアパーク品川監修
・誠文堂新光社
クラゲの本
クラゲに関する本は、こちらで紹介しています。
クラゲの本・DVDまとめ