赤いクラゲは深海にも…アカクラゲ

アカクラゲ

今日のクラゲは。アカクラゲ。
ちっとも赤く見えませんが、これは水族館の展示マジック。
さまざまな色の光で、模様もくっきり見えて、なんだか元の赤で見るよりも、透明感や幻想的な雰囲気を強く感じられますね。
違った魅力を発見することができます。

深海で出会った赤いクラゲ──NOAAが発見した“未記載種”の可能性とは?

深海700メートルで発見された「赤いクラゲ」

2021年、アメリカ海洋大気庁(NOAA)のOcean Exploration(海洋探査部門)が北大西洋で実施した調査航海で、そんな神秘的な赤いクラゲが発見されました。

探査が行われたのは、水深約700メートル──私たちが簡単には足を踏み入れられない深海の世界です。この航海で、NOAAの無人探査機が捉えたのは、真っ赤な傘を持つ美しいクラゲ。その姿はとても印象的で、まるで深海を漂う幽霊のように静かに、そしてゆったりと触手を揺らしていました。

もしかして新種?

このクラゲは「Poralia(ポラリア)属」に分類されると見られていますが、実は研究チームが驚いたのは、その形状や特徴が既知のPoralia rufescensとは異なっていたこと。
触手の数が多く、傘の表面には特徴的な小さなぶつぶつ(刺胞)がびっしり。
この探査はNOAAが運用する海洋探査船「Okeanos Explorer(オケアノス・エクスプローラー)」で行われており、驚くことにその様子はリアルタイムでインターネット配信されていたそうです。

赤いクラゲが赤い理由とは?

この赤いクラゲは現在も詳細な分類が進められており、「本当に未記載種なのか?」という答えはまだ確定していません。しかし、このように私たちが知らない生き物が、まだまだ海の中には存在しているという事実に、ロマンを感じずにはいられません。

ところで、なぜ深海の生き物は赤い色をしていることが多いのでしょうか?
実は、深海では赤い光はほとんど届かないため、「赤=黒」と同じように見え、隠れるための擬態色になると言う説もありますう。目立つようで目立たない、そんな奥深さも深海生物の魅力ですよね。

今回のNOAAの調査で発見された赤いクラゲの映像は、公式サイトで今も公開されています。
ゆっくりと水中を漂うクラゲの姿は、どこか癒しさえ感じる不思議な映像です。
もし興味があれば、ぜひチェックしてみてください。

NOAA公式映像はこちら
https://oceanexplorer.noaa.gov/video_playlist/ex2104-redjelly.html

深海は、まだまだ未知の世界。次に発見されるのは、あなたがまだ知らない、もっと驚くべき生き物かもしれません。

出典
NOAA Ocean Exploration:Red Jellyfish
NOAA Ocean Exploration:Dive 20 Video Playlist

今日のクラゲ

属名:アカクラゲ
学名:Chrysaora pacifica

著書:ほんわかクラゲの楽しみ方

「ほんわかクラゲの楽しみ方・ゆらゆら、ふらふわ。眺めて、癒される。」
クラゲの柔らかで優しい魅力と不思議な生態をわかりやすく伝える、
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・平山ヒロフミ著
・アクアパーク品川監修
・誠文堂新光社

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