究極の機能美…サムクラゲ
サムクラゲは、傘の直径が30cmほどになる大型のクラゲ。
その傘には数え切れないほど多くの触手があります。
ゆったりと拍動するたびにその触手がたなびくように揺れ、
とても細いのでまとわりつくように絡むことも。
そして、その1本1本に、無数の刺胞という毒を持つ毒針が仕込まれていて、
獲物となる動物プランクトンがやってくるのを待ち構えています。
もし小さなプランクトンがそこに触れるとひとたまりもありません。
一瞬で毒針が刺さり、毒で麻痺して動けなくなってからめ取られてしまいます。
繊細な触手の中に、精緻な仕組みの刺胞を持つクラゲ。
近寄って見るととても美しい造形をしています。
幾重にも重なる糸のような細い線と、鮮やかさと柔らかさを同時に持つ色。
でも見た目の美しさは観賞用ではなく、生き抜くために長い時間をかけて
極限まで高められた機能美なのです。
和名:サムクラゲ
英名:Fried egg jellyfish
学名:Phacellophora ambigua
撮影場所:新江ノ島水族館
撮影したカメラ:Canon デジタル一眼レフカメラ EOS 8000D + EF-S18-135mm F3.5-5.6 IS STM
——
●お知らせ●
「ほんわかクラゲの楽しみ方・ゆらゆら、ふらふわ。眺めて、癒される。」
が2016/2/2に出版されます!。
クラゲの柔らかで優しい魅力と不思議な生態をわかりやすく伝えます。
・平山ヒロフミ著
・アクアパーク品川監修
・誠文堂新光社