名前が変わります…アトランティックベイネットル

アトランティックベイネットルというクラゲの名前は、「大西洋にいる“湾のクラゲ”」という意味から来ています。

もともと、アメリカ東海岸のクラゲは、全部ひとまとめに「アトランティック・シーネットル(Atlantic sea nettle)」と呼ばれていました。
ところが研究が進んで、「外洋(海の沖のほう)」にいるグループと、「湾や川の水が混じった汽水域」にいるグループは、別の種だとわかってきました。

そのうち、チェサピーク湾に多くすんでいるほうの種には、学名「Chrysaora chesapeakei(クリサオラ・チェサピーキー)」が使われることになりました。このクラゲは、大西洋側にある湾の中に多く見られるので、英語で「Atlantic bay nettle(アトランティック・ベイ・ネットル)」、つまり「大西洋の湾にいるネットル(クラゲ)」と呼ばれるようになった、というわけです。

  • 大西洋にいること
  • とくにチェサピーク湾などの「湾の中」によく出ること
  • 学名 Chrysaora chesapeakei がチェサピーク湾にちなんでつけられていること
  • この3つが合わさって、「アトランティックベイネットル」という名前になった、
    と論文の中で説明されています。

    これらの情報は、アトランティックベイネットル(Chrysaora chesapeakei)の名前の由来、特に「chesapeakei」の部分を、信頼できる分類データベース(WoRMSなど)から得ています。
    WoRMSが語る原点:Papenfuss 1936の記述
    WoRMS(World Register of Marine Species)のエントリによると、このクラゲの原記載名は Dactylometra quinquecirrha var. chesapeakei Papenfuss, 1936。

    論文はスウェーデンの Acta Universitatis Lundensis(新シリーズ第31巻、pp.19-26)に掲載され、チェサピーク湾産の変種として命名されたんです。chesapeakei はチェサピーク湾(Chesapeake Bay)のラテン語形、つまり「チェサピーク由来の」という意味! 地名由来の典型例ですね。

    2017年の大転換:変種から独立種へ
    Bayha et al. (2017)の多遺伝子解析論文で、変種から正式な種へ昇格。

    これにより、C. chesapeakei は「米国大西洋沿岸の汽水域・湾域型(Atlantic bay nettle)」として定着。WoRMSも「Raised from variety to species by Bayha et al. 2017」と明記し、原記載との整合性を確認しています。

    これで「chesapeakei=チェサピーク湾由来」という解釈が、原論文+現代分類の両方でバッチリ裏付けられたわけです!
    Papenfussの原文では、ナマトシスト(刺胞)の形態でチェサピーク湾産を区別したそうですが、現代の遺伝子研究で「bay(湾)生息の証」が強化されました。

    次は一次原文or日本水族館の視点?
    もっと深く知りたいなら:
    Papenfuss (1936)原文の該当箇所(BHLなどでPDF入手可能)。
    日本水族館の解説(加茂水族館など「汽水域クラゲ」として紹介)。
    知りたい粒度(学名規則/英名語源/日本語名)を教えてくださいね! クラゲの命名史、面白いですよね~🐙✨

    和名:アトランティックベイネットル
    英名:Atlantic bay nettle
    学名:Chrysaora chesapeakei

    ●引用文献
    Gershwin L, et al. “Multigene phylogeny of the scyphozoan jellyfish family Pelagiidae…” PeerJ 2017.

    オリジナルの曲とイラスト

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