小さな水玉模様と透明感…タコクラゲ

タコクラゲ

タコクラゲ(Mastigias papua)は、丸い傘の白い水玉模様が特徴的ですね。
この模様は装飾…ではなく、ちゃんと役に立っていると考えられています。

水玉模様の正体と役割

クラゲに骨は無いと一般的に言われていますが、このタコクラゲの傘に見られる白い水玉模様は、「軟骨状組織」と呼ばれます。これは学術用語ですが、漢字から読み取れるように、これはクラゲの傘を支える「骨」のような役割を果たし、傘の成長にしたがって水玉模様の数も増加します。この組織により、タコクラゲは大きな傘を安定して維持することができると考えられています。

模様の形成と共生関係

タコクラゲの体内には、褐虫藻(Symbiodinium sp.)と呼ばれる植物プランクトンが共生しています。褐虫藻は光合成を行い、生成したエネルギーをタコクラゲに提供します。タコクラゲは褐虫藻が住むための宿を提供し、相互に利益を得ています。この共生関係は、タコクラゲの成長だけでなく、個体ごとに異なる見た目の色の違いに現れます。

模様の色彩変化

タコクラゲの体色は、共生する褐虫藻の量や分布によって変化します。褐虫藻が多い場合、クラゲの体色は茶色や青色、白色などに変化します。また、ブラックライトを当てると、傘の水玉や付属器が緑色に蛍光することが観察されています。直接光るわけではありませんが、暗いところで見るときっと幻想的でしょうね!。
そんな姿を見ることができたら、クラゲの不思議な魅力にさらにはまってしまうはずです。
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