迷路のような模様…フィロリーザ・プンクタータ
ナンヨウタコクラゲ(Phyllorhiza punctata)は、白い斑点が特徴的なクラゲですが、中にはこんなも模様のある個体もいます。
学名: Phyllorhiza punctata
英名: Papuan jelly, Spotted jelly, Lagoon jelly, Golden medusa
和名: ナンヨウタコクラゲ(南洋蛸海月)
分類:動物界 > 刺胞動物門 > 鉢虫綱 > 根口クラゲ目 > タコクラゲ科 > ナンヨウタコクラゲ属 > ナンヨウタコクラゲ
●分布と生息地
ナンヨウタコクラゲは西太平洋、特にオーストラリアから日本にかけての温暖な海域に分布していますが、他の地域にも広がっています。特にアメリカのメキシコ湾、ブラジル、カリブ海、地中海などで確認されています。
●食べ物
他の多くのクラゲと同様に、主に動物プランクトンを食べます。
触手には刺胞(nematocysts)があり、これを使ってプランクトンを捕獲する点も多くのクラゲと共通です。
毒性は弱く、人間に対してはほとんど無害と言われていますが、抗体反応が出る可能性はあるのでできる限り触れないようにしましょう。
●サイズの違い:
メキシコ湾の個体群は他の地域のものよりも大きく、最大で65cmに達することがあります!!
他の地域では通常35-40cm程度です。これでも十分大きいですね。水族館では、こんなに大きな個体は見たことがありません。
●色の違い:
多くの地域のナンヨウタコクラゲは深い茶色です。これは共生する藻類(zooxanthellae)の存在によるものです。
しかし、メキシコ湾の個体群はこの藻類を持たず、色も異なります。
参考文献
Animalia.bio
Wikipedia – Phyllorhiza punctata
Inter-Research – Population dynamics and production of Phyllorhiza punctata
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