病気を治す!?…コティロリーザ・ツベルクラータ

コティロリーザツベルクラータ

黄色っぽい傘と、美しい紫色の触手が印象的な、コティロリーザツベルクラータ。
真上から見ると、目玉焼きにしか見えない!ことから、別名 “Fried egg jellyfish (目玉焼きクラゲ)”とも呼ばれています。

学名:Cotylorhiza tuberclata
英名:Fried egg jellyfish (目玉焼きクラゲ)
和名:チチュウカイイボクラゲ (地中海疣水母)

海にぷかぷか浮かぶクラゲが、その刺胞毒で人を刺して迷惑をかけることもありますが、人の病気の治癒や予防に貢献する可能性があります。
クラゲの体の一部は、癌の抑制などに効果の可能性があるかも!!
まだまだ研究段階ですが、夢のある話ですね。その内容を解説します。。

地中海に生息する「フライドエッグクラゲ」と呼ばれるCotylorhiza tuberculataは、健康に役立つ化合物の対象として注目されていて、このクラゲの抽出物が乳がん細胞とヒト表皮細胞に与える影響を調査されています。

クラゲ抽出物の成分と分析方法
クラゲ抽出物には、光合成色素、体に良いとされるω-3(オメガ3)およびω-6(オメガ6)脂肪酸、そしてクラゲ自体とその共生藻類からのポリペプチドが含まれていました。これらの成分は以下の方法で、クラゲ抽出物の詳細な成分分析が行われました。
共生藻ってことは、おそらく目玉焼きの卵に見えている黄色っぽい色の部分のことですね。

  • HPLC(高速液体クロマトグラフィー):成分を分離し、それぞれの量を測定する方法
  • GC-MS(ガスクロマトグラフィー質量分析):化合物の構造を解析する方法
  • SDS-PAGE(ポリアクリルアミドゲル電気泳動):タンパク質を分離して分析する方法
  • 抗酸化および抗がん活性
    クラゲ抽出物は抗酸化活性を示し、細胞の生存率と細胞間のコミュニケーションに影響を与え、特に、乳がん細胞に対しては強い細胞毒性を示し、細胞間の情報伝達を強化することが確認されています。これは、細胞間の情報伝達を調整することで抗がん効果が発揮されると考えられ、この抽出物が健康食品や医薬品として利用できる可能性があることを示しています。

    引用:
    https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3707171/

    今後の研究が楽しみですね。

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