ふわり…クリサオラ・プロカミア

クリサオラプロカミア

今日のクラゲ:クリサオラ・プロカミア

幾何学的に並んだV字模様に特徴があるので、すぐにクリサオラ・プロカミアだとわかりますね。
もふもふとしたボリュームたっぷりの口腕と、赤い触手もコントラストが美しい!。
ちょっとマニアックでアートな目線でこの赤い触手をぐぐっと寄って見ると、赤からピンクに変化する微妙な色のグラデーションや、付け根の造形が美しいことに気が付きます。

学名:Chrysaora plocamia

今日のクラゲニュース:クリサオラ・プロカミアについて調べてみた

日本語のサイトに、この美しいクラゲのことを詳しく書かれたページが無さそうだったので調べてみました。
クリサオラ・プロカミアについて、紹介しましょう。

●棲んでいる場所
見た目は幻想的なクリサオラ・プロカミアですが、地球の生態系の中ではなかなかの存在感があり、人との関わり合いも良くも悪くも強く影響を受けています!。

太平洋の南アメリカ沿岸と、大西洋の南アメリカの南部で見られます。
なぜか、同じ緯度でも大西洋側には生息していないんですね。
クリサオラプロカミアの生息域
引用:Mianzanetal2013ChapterJellyfishBloomsfinaledit.pdf

●他の生き物の餌になっている
初めてクリサオラ・プロカミアが発見されたのは、200年ほど前にペルーの海域で見つけられたにもかかわらずほとんどその生態は調べられていませんでした。
どのクラゲもそうですが、他の生態系に影響を与えています。
特にこのクラゲはウミガメの食料としての役割を担ったり、小さな魚たちの隠れ家として利用されています。

●被害を与えている!!
年によっては大量に発生し、エチゼンクラゲと同じように魚の漁の網に大量に混ざって被害を与えています。
大量のクラゲと混ざってしまった魚は、すべて廃棄されてしまいました。

さらに養殖場に大量に現れ、養殖網の目でちぎれたクリサオラ・プロカミアの断片が養殖場の中に入り込み、中の魚たちを弱らせたり死なせてしまいました。
淡水を取り込む工場では、取水口が目詰まりを起こして海水の取り込みを阻害してしまいました。
また海岸に大量に流れつくと海岸がクリサオラ・プロカミアで覆いつくされてしまい、海水浴やマリンスポーツができなくなってしまうことも起きます。
これだけの被害が出るということは、ものすごい漁のクリサオラ・プロカミアが発生しているということですね。

引用:Mianzanetal2013ChapterJellyfishBloomsfinaledit.pdf

その発生の要因はエルニーニョの影響が考えられています。
また不思議なことに、イワシやカタクチイワシのバイオマス(生物資源)とよく似た傾向を示すことから、大量発生の予測に役立てることができないかを期待されています。
●刺されると…
個人差はあると思いますが、クリサオラ・プロカミアに刺されたことがはっきりわかるような刺傷が現れます。
日本にはいないクラゲなので国内で刺される機会はありませんが、南アメリカ方面あるいはフロリダあたりまでは生息しているのでその付近の海でマリンスポーツを楽しむ機会がある場合は、できるだけ触れないようにしましょう。

今回は、クリサオラ・プロカミアを詳しく紹介してみました。
本文の図と生態はこちらの論文を引用しました引用:Mianzanetal2013ChapterJellyfishBloomsfinaledit.pdf

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