時間の流れ…アマクサクラゲ

アマクサクラゲ

緩やかに流れる触手を見ていると、
時間の流れにも似ているように感じることがあります。

時間は一定に流れているようで、
時々早く進んだり、遅々として進まなかったり。
拍動すれば、そのとき起きた影響が未来に伝わっていくように
波が触手を伝わっていきます。

アマクサクラゲの毒針が仕込まれた小さな触手の粒は、
これまでに辿ってきた大切な記憶のカプセル。
何もしなければ、そっと仕込まれたままなのに、
少しでも触れると突然飛び出してしまいます。
時には相手を傷つけ、取り返しのつかないことも。

時間に緩やかな流れを望んでいても、突然どうしようもなく絡んでしまって、
解きようがなく、あえぐように漂うしかできない時もあるでしょう。
でもクラゲの触手が自然に解けるように、時間が解決してくれるはず。

いつかクラゲのように穏やかに漂う時間の中で、
過ごすことができるようになれば。

和名:アマクサクラゲ
学名:Sanderia malayensis
撮影場所:アクアパーク品川(Aqua Park Shinagawa)

お知らせ

「ほんわかクラゲの楽しみ方・ゆらゆら、ふらふわ。眺めて、癒される。」
2016/2/2に出版されました!。
クラゲの柔らかで優しい魅力と不思議な生態をわかりやすく伝えます。

・平山ヒロフミ著
・アクアパーク品川監修
・誠文堂新光社

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